2010/10/21
時間の価値
フランスより HAT です。今日は13時15分からマーケティングの授業があるはずだったのですが、2日前に教授から下記の様なメールがありました。
「Dear Students、今イタリアにいるんだけど、個人的な用事で今週はどうしてもフランスに帰れなくなったの。誰か別の人が講義できるかどうか確認してるから、授業の1日前にはメールするわね。」
結果的に、当日になっても教授からメールはなく、授業が行われるかどうかわからないままでした。一応、学生課に聞きに行ったですが、事務員の回答は以下の通りでした。
「今日、その授業があるかどうか?そんなの私に分かるわけないでしょ。時間になったら教室に行って、教授がいたら授業があるし、いなかったらない。そういうことよ。」
13時15分に教室に行っても教授がいなかったので、休講でした(のはず)。その後、16時30分からフランス語の授業でしたが、教授が17時になっても来ません。結局17時10分に到着したのですが、その教授の発した言葉が衝撃でした。
「中々、ガソリンを売ってるガソリンスタンドが見つからなくて!」
今日、その教授は車で来たらしいのですが、途中でガス欠寸前になり、ガソリンスタンドを探したのですが、ストの影響で給油できるスタンドが少なく、そのせいで遅れたとのことでした。
その後、何事もなかったかの様に講義が始まったのですが、19時30分に終了するはずの授業が中々終わりません。学生の間に不安がよぎります。
「この教授、授業開始が40分遅れたから、終了も40分遅らせるつもりじゃないだろうな・・・」
寮に住んでいる学生は、20時に学校発のバスに乗る必要があるので、19時55分には教室を出る必要があります(次のバスは23時発!)。サッカー日本代表でさえ体得が難しいと言われるアイ・コンタクトによる意思疎通が、19時45分から始まります。
インド人 → 私 → 中国人 → ドイツ人という感じでアイ・コンタクトを取り、荷物を片付けだしたり、上着を着始めるという、幼稚なプレッシャーを教授にかけはじめました。ある学生はしきりに時計を見たり、窓の外を覗いたりします。さすがに教授も気付いたのか、「そろそろ終わるか」といきなり話を中断して、19時52分に授業は終了しました。
小走りに教室を出て、バス停に向かう途中でドイツ人と、「やっぱりこの国で働くのは無理だよな」とささやき合ったのでした。
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