2011/01/16

大黒柱


  フランスより HAT です。こちらでは手頃な価格の日本食が少ないため、ベトナム料理屋によく行きます(フランスはベトナムの旧宗主国であるため、ベトナム料理屋が結構ある)。その中でも、ベトナムのフォーに近い麺屋さんがお気に入りです。味的には「きしめん」に近く、もっと言うと「ほうとう(写真参照)」に良く似ているのかな(包丁で切って麺を作っているから)。

  「ほうとう」は山梨の郷土料理で、武田信玄が「宝刀」、つまり刀で麺を切って作り、部下に食べさせたことから「ほうとう」という名がついたらしい。部下の栄養状態も気にしていたとは、現代のスポーツ指導者のようである。

  さて話は変わるが、外国語を学ぶ醍醐味であり苦しみでもあるのは常に知らない単語が出てくることである。最近、大黒柱という英単語が「breadwinner」、つまり食べ物を取ってくる人ということを知り、中々面白いなと感じたものだ。ちなみにフランス語で大黒柱は、中心を示す「pilier」となるようだ。

  武田信玄は栄養のあるものを取ってくる「breadwinner」であり、戦闘の中心に立って戦ったという点で正に大黒柱と言えよう。そんなこんなで、日本に帰ったら「ほうとう」とよく食べるベトナム麺の食べ比べをしようと思っております。

  

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