フランスより HAT です。こちらでは明日から大規模なストが予想されており、電車の時刻表が大幅に変わりそうです。写真のようにどこからどこまでは何時まで動くよ、と表示されているのである程度影響は軽減されます。我々のように寮と学校をスクールバスで行き来している分には特に影響ありません。
フランスではストが頻繁に行われており、日本でいう台風のようなもので年に何回かは来る風物詩となっています。日本でストというと労働者の賃上げや労働環境改善等の目的が伴いますが、こちらではスト自体が目的となっている場合もあり、何のためにやっているのか当事者も分からないことがあるそうです。
歴史的に自由と権利を重んじるこの国では、ストをする自由と権利が与えられており、それに伴う不便さに対してフランス人は驚くほど寛容です。交通機能が麻痺するという集団の利益よりも、ストという個人の利益が優先されるのは文化の違いもあるのでしょうか。同じクラスのシンガポール人と話していたところ、シンガポールではストは法律で禁じられているそうです。シンガポールでは集団の利益の方が重んじられているということでしょうか。
フランスに来て最初に感じたのは、犬の排泄物を飼い主が処理せず、多くの場合、道に放置されている点です。犬を散歩する人はフランス中で見かけますが、排泄物を処理するためのビニール袋等を持っている人に会ったことはありません。つまり、それはそのまま道に放置されるのです。これを個人の利益と片付けてよいかどうかは議論が分かれるところでしょう。
この問題をフランス人に話したところ、興味深い返事が返ってきました。パリでは下水道が整備される以前、排泄物はマンションの窓から投げ捨てられていたらしく、それを避けるためハイヒールがフランスで生まれたとのこと(当時は男性もハイヒールを履いていたらしい)。このような歴史的背景があるため、フランス人は犬の排泄物が道にあっても気にしないのだよ(本当か?)、との説明でした。
日本では犬の排泄物は飼い主が処理するケースが多く、アメリカでは罰金によって制限する方法が取られていたと記憶しています。集団の利益と個人の利益がぶつかった際、国、地域によって、どちらを優先させるかは異なるようです。皆さんもフランスに来られるときは、ストと犬の排泄物に注意しましょう。
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