2010/10/17

それでも日本に MBA が必要な理由


  フランスより HAT です。先日投稿した「日本に MBA が普及しない理由」に対して、ある方から連絡を頂きました。その内容は、「MBA が日本に普及しないと思っているあなたが、なぜ MBA を取ろうとしているのか?」というものでした。

  日本で MBA が普及しにくいとは書きましたが、MBA が必要ないとは全く考えていません。それどころか、日本ではこれからますます MBA が必要とされるだろうと考えています(正確には、海外進出を図ろうとする企業に必要とされると想定)。

  その最大の理由は、日本人が今後外国人を部下に持つ機会が増えると考えるからです。日本の国内市場が縮小することは、誰にも変えられません。そうすると、日本企業が海外に進出せざるを得なくなります。海外に出るということは、外国人を顧客にして、外国人を従業員として雇用することを意味します。

  海外で優秀な従業員を雇おうと思う場合、どうするのが一番簡単でしょうか?最も手軽なのは、MBA ホルダーを雇うことです。欧米はもちろんですが、最近では新興国でも MBA ホルダーが労働市場にあふれています。良いか悪いかは別として、日本における学部卒と同じ感覚で MBA が存在しているのです。

  海外で MBA を雇ったとして、管理者としてやってきた日本人が MBA を持っていないとどうなるでしょう?部下によっては、その上司を「MBA を持ってないくせに」と陰口をたたく奴がいるのです。信じられないかもしれませんが、私がアメリカで働いている時、実際にこの光景に出くわしたことがありました。

  リーマン・ブラザーズを買収した野村証券も、上記のようなジレンマに陥っています。殆どがMBA ホルダーの旧リーマン社員を、非MBAホルダーの野村社員が中々管理できないのです。なぜならば、MBA の有無を理由に旧リーマン社員は自分達の方が、野村社員よりも優秀であると思っているから。

  但し、野村は日本人MBAホルダーを積極的に採用し、企業派遣で MBA 留学も行っているため、時間の経過と共に状況は改善するものと思われます。野村は元々、学歴に関係なく能力で昇進が決まることで知られていました。その野村が MBA という学歴で苦しめられることになるとは。中々、世の中うまくいかないものです。

  また、同じ質問者の方から、「日本人の平均能力が高いのは分かるが、今後の世界では平均能力だけで戦うのは難しいのでは?」というコメントも頂きました。その通りだと思います。前回、「現場に判断力がある」と書いたのは、「実務が重視される」ことの裏返しのつもりでもありました。「高い平均能力」と「卓越した個の力」、この相反するものを同時に高めるのは、難しそうだな・・・


2010/10/16

☀ サマータイムの終わりに ☀


  フランスより HAT です。こちらでは、今月の終わりにサマータイムが終了します。サマータイムのおかげで、8月中は夜10時頃まで明るい状態が続いていました。
  
  日本でも1948年から4年間、サマータイムが導入されていましたが、余り馴染まなかったようで、米軍の撤退と同時に廃止されてしまいました。私はサマータイム賛成派だったのですが、今年8月に東京で1ヵ月間過ごし、なぜ日本でサマータイムが定着しなかったが理解できたような気がします。日本でサマータイムが普及しない理由は、以下の二つだと思います。
  
 ①暑すぎる
  とにかく、日本は暑すぎます。8月中の日が出ている時間帯は、外に出る気がなくなり、「とにかく早く日が沈んでくれ」と思っていた記憶があります。
  
 ②日に当たることが良いことと思われていない
  日本は美白文化で、日傘が普及していることもあり、女性は特に日に当たろうとしません。以前、取引のあった芸能プロダクションの社長によると、「ある女優は、夏の昼間は仕事以外で外出することはない」らしいです。それぐらい、紫外線の悪影響を恐れているとも言えるでしょう。
  
  フランスは逆で、老若男女問わず何とか日に当たろうとしています。エセックの中庭は吹き抜けになっているのですが、晴れの日の休み時間には、多くのフランス人学生が日光浴を楽しんでいます。フランス人の日焼けに対するこだわりは尋常ではなく、適度な日焼けを通り越して、昔でいうガングロ、ヤマンバ並みに焼けることを目指している人もいるほどです。
  
  フランス人に聞くと、「日焼けしていない人はバカンスに行けない人と思われる」と言います。つまり、「日焼け→バカンスに行ける→余裕がある→人生を楽しんでいる」ことの証明だという訳です。それに加え、日に当たらないとビタミンDが体内で作られず、骨が折れやすくなる「骨粗しょう症」になりやすいと思っている人もいるようです。
  
  昔からフランスで日焼けが良いと思われていたかというとそうではなく、ルイ14世(写真参照:男性)が生存していた17世紀には、美白が好まれていたというから中々興味深いです。ルイ14世の写真を見ると、顔が白く、白いストッキングをはいています。当時は、「日焼け = 肉体労働」と定義づけられており、貴族層は美白にこだわり、男性でもファンデーションをしていたそうです。ルイ14世が白いストッキングをはいているのも、自分の白さを際立たせるためだと、以前登場したブランド・マーケティングの教授は言います。
  
  パリ市内を歩いていると感じるのですが、フランスの高校生は色白である場合が多く、大学生になると一気に日焼けする傾向にあるようです。また、これは個人的見解ですが、フランス人女性は10代後半に美しさのピークを迎えているような気がします。
  
  以前は東京の女性が世界で一番美しいと思っていたのですが、こちらに来てパリの10代後半の女性が一番美しいと思うようになりました(ロリコンなのかな、俺・・・)。フランス人女性が20才を過ぎると、酒、たばこ、夜更かし、紫外線、そして恋愛関係のもつれ(?)によって肌が荒れていっているような気がします(こちらの若年層喫煙率はすさまじく、目測ベースでも80%はたばこを吸っているような気が)。
  
  フランスでは、挨拶で頬と頬を良く合わせるます。一見綺麗な肌をしている女性とこの挨拶をして、実際に頬が当たると意外と肌が荒れていると感じることがよくあります(かわいいと思ったパンダに近づくと、意外と目が鋭かったのに似ている)。
  
  「ルイ14世が生きていた時代に行って、美白文化全盛のフランス人女性に会ってみたいものだ。」サマータイムが終わりに近づき、夜8時前に暗くなり始めたフランスの空を眺めながら、そう思うのでした。  
  

日本で MBA が普及しない理由

  フランスより HAT です。エセックでは、1週間で科目履修できる「インテンシブ・コース」というものがあります。1週間、9時から5時まで授業に出席して、様々な課題をこなすことになりますが、短期で単位履修できるものの、中々消耗するコースでもあります。はい。

  去る9月27日から10月1日まで、「国際戦略」というインテンシブ・コースを履修しました。ケース課題が与えられ、5人1組のグループでパワポ資料の提出作業を毎日繰り返すという、こちらでは珍しく(失礼!)過酷な日々でした。

  グループメンバーは非常に国際色豊かでした。フランス人(女)、中国人(女)、レバノン人(男)、メキシコ人(男)、そして日本人(男)の5名です。こちらでは、1人がひとつケースを担当して殆どグループワークなしで、「はい、おしまい」となるパターンがよくあります。ですが、今回はなぜか(?)皆熱いメンバーばかりで、毎晩10時過ぎまでグループワークをこなす日々が続きました(1年前の経社企のプレゼンの前もこんな感じだったなぁー)。

  ある日のグループワークで、トヨタの話題になりました。私が、「トヨタの工場のスタッフは問題を発見すると、全てのオペレーションを止めることができる」ことを話すと、他の4人は皆驚いていました。

  メキシコ人が言いました。「現場の人間にそれだけ権限が与えられていたら、マネージャーは何のためにいるんだ?」

  レバノン人は続けます。「それだと、現場がビジネス・ディシジョンをしていることになる。」

  これを聞いて、私はハッとしました。日本で MBA が普及しない理由の一つに、「現場がビジネス・ディシジョンしている」ことが挙げられるのではないかと思ったからです。問題が発生すると皆で集まり、考え、議論して改善案を実施する。トヨタの工場で行われていることは、ビジネス・スクールでやっていることと同じではないかと感じたのです。

  話は変わりますが、スーパーのレジ等でも同じことが言えます。フランスでは、スーパーのレジ係が違うボタンを押したか何かで、しょっちゅう動きが止まり、恐ろしくレジの列が長くなったりします。この様な場合でも、レジ担当者は自分で何かしようとは決してせず、マイクを使って(なぜか偉そうに)責任者を呼びます。

  日本の場合、スーパーのレジ担当者がミスをすること自体余りないのですが、あったとしても隣の人が助けてくれたり、自分で何とかしようとする場合が多いです。「現場で何とかしようとする」のは、日本の強みであり、平均的な教育水準が高いことの裏返しでもあります。

  海外でもう一つ感じることは、出る学校によって初任給が大きく異なることです。欧米のトップスクール卒業者と、それ以外の学校卒業者の初任給は倍近く違うことが知られており、欧米ではトップスクールに行くインセンティブが大変強くなっています。

  日本で求人広告等を見ると、初任給の項目に 「大卒・・・円、院卒・・・円」 と明記されている場合があり、学校によって給与額が異なることは余りありません。これは悪いことではなく、入社後の競争で今後の扱いが変わるという点では、組織として健全とも言えるでしょう。

  そんな話も交えながら、グループワークでの議論を終え、最後の授業も終わって、グループで飲み会をやりました。エセックにはキャンパス内にバーがあり、ビールやワインを飲めるようになっています。同じグループのフランス人女性に、「僕が今まで見た中で、君は一番勤勉なフランス人だよ」と話しました。

  ほろ酔い気味の彼女は上機嫌にこう答えました。「あら言ってなかったかしら。私、国籍はフランスだけど、父はアメリカ人なの。」 なるほど、通りで勉強熱心なわけだ。

2010/10/14

前半(ほぼ)終了

増子@SSEです。
ここでの授業も昨日でほぼ半分が終わりました。
写真は、最終日の教授の粋な計らい。
コーヒー、紅茶、デニッシュ付きの授業でした。

SSEの授業は1コマ1時間45分。
でも、45分授業→15分休憩→45分授業という流れ。
集中力的にはとっても素敵です。

授業の中で英語でのプレゼンを初めて体験したのですが、難しいですね。
原稿は書いていったのですが、言いたいことが日本語で頭の中に。
口からすらすら言葉が出てこない。モドカシイ。
原稿読みの練習をもっとすればよかったなぁ、と後悔しました。

今日から来週の試験日まで、授業はありません。
履修したMarkets& Institutionsは試験、
Corporate Ethics& ResponsibilityはHome examというレポートです。
レポートはBPのCSR戦略について。タイムリー。。。

頑張りまーす。

ブランド品と神の関係


  フランスより HAT です。今学期は、最も苦手(!)なマーケティングを中心に履修しています。エセックはブランド・マーケティングが有名なので、そのクラスも取っているのですが、授業中にブランド品と神の関係について説明がありました。

  その昔、全知全能の神ゼウス(写真参照?)には妻と二人の娘がいたそうです。どの家庭でもそうでしょうが、子供が年頃になると何らかのいざこざが起こるもので、ゼウス家も例外ではなかったそうです(神なのに・・・)。

  ゼウス家の問題は、「妻と二人の娘の内、最も美しいのは誰なのか?」を決めることでした(くだらない!)。ゼウスは自分でその問題を解決しようとせず、美を司る神(名前忘れた・・・)に決定させることにしました(ゼウスは逃げた)。

  美を司る神は言います。「誰が美しいかを決めるのは、大変骨の折れる作業だ。その前に、あなた方から私に対して何かを与えてほしい。」(← こいつも神なのにとんでもないこと言うな。)

  ゼウスの妻は言います。「私はあなたに成功を与えます。」

  ゼウスの上の娘は言います。「私はあなたが良き親になれるような環境を与えます。」

  ゼウスの下の娘は言います。「私はあなたの望む最も美しい女性を与えます。」

  美を司る神も人の子。ではなく、神の子なのに、最も俗人的な提示を行ったゼウスの下の娘を、「三人の内で最も美しい女性」に選びます。

  美を司る神に対して提示された三つが、女性の求める全てであり、ブランド品のマーケティングはこれらに基づいて行われていると教授は言います。女性の求める全てとは、「成功」、「良き母親になること」、「完璧な美しさ」の三つであり、時代、地域によって差異はあるものの、ほぼ全ての女性にあてはまるらしい。

  そう言えば、日本の女性雑誌を見ていても、そうだったような気が。15才から24才向けは「美の追求」、25才から34才向けは「美と成功の追求」、35才からは「美と成功と幸せな家庭の追求」という風に、表紙の女性を見るだけでも区分されていた記憶があります。

  ブランド品の広告を見ると、必ずこの三つの要素のどれかが意識されているらしく、昔も今も女性が求めるものは変わらないとの話でした。一方で、男性は「成功」と「美」の二つを求めると教授は締めくくりました。

  いつものように、最後の質問コーナーで私は発言しました。「男性は良き父親になることを求めないのか?」

  教授は言います。「男性が成功と美を手に入れたらどうなる。自動的に父親になる下地は揃うのだよ。ゼウスの時代は、複数の女性との間にたくさんの子供がいることが権力の証だった。」

  私は言いました。「日本でも、150年前までは似たような仕組みがあった(江戸幕府の大奥のこと)。」

  教授は返答します。「今も変わってないと思うけどね。」中々、面白い授業です。
 

2010/10/12

マンガフェア@パリ



9月18日~19日までの2日間に開催されたマンガフェアに行きました。このイベントを知ったのはメトロでの宣伝ポスターでした。アメリカマンガと日本マンガが描かれていましたが、実際に行くと、圧倒的に日本のマンガの方が人気があった。アメリカマンガ:日本マンガの比率も2:8ぐらい。少量ながら、韓国、中国マンガもありました。
会場では、コスプレヤーで賑わっていました。会場は色んなセッションに分かれていまして、コンサートエリア、ゲームエリア、ダンスエリア、カラオケエリア、フィギュア・グッズエリア、囲碁・麻雀エリア、プリクラエリアがあります。

<コンサートエリア>流暢に日本語のアニメソングに似ているような歌を歌っていました。ギター、ドラム、ベースを含めたグループだった。レベル高いと思います。

<ゲームエリア>ストリートファイターの一番古いバージョン(20年前子供の時に遊んだ)から最新バージョンまでそろっていました。上手にやってたフランス人の方がいました。
<ダンスエリア>約30人でパラパラダンスのようなダンスしていました。
<カラオケエリア>アニメソングのカラオケです。ドラゴンボールの歌を熱唱していました。会場が盛り上がりました。

<フィギュア・グッズエリア>たくさんのグッズが売られていました。

<囲碁・麻雀エリア>囲碁と麻雀のやり方を指導するスタッフがいました。

コスプレヤーが囲碁をうっていました


麻雀(中国式でした)も


<プリクラエリア>フランスのギャル!?


フランス人がアニメやマンガが好きだと聞いたんですが、初めてこの会場で実感しました。現在、世界のマンガ文化の中心は日本なので、日本企業にとってもビジネスチャンスがたくさんあると思いました。

頑張らずに結果を出せるか?


  フランスより HAT です。図書館で調べ物をしていたら、フランス文化について面白い記事を発見しました。内容は、アメリカ人、日本人、フランス人の働き方と価値観を比較検証したものです。その記事によると、アメリカ人は結果を重視するが、日本人は頑張ることを重視する傾向にあるそうです。この分析は中々的を得ていて、過去の経験から考えても当っている点が多いです。

  10年近くアメリカの企業で働いていたせいか、私は完全に結果主義者になってしまいました。ハワイに住んでいた時、ホームステイをしていたのですが、そこに小学生の子供がいて、テストの成績が悪いと彼は両親からこう言われていました。「次は良い点をとりなさいよ」。彼の両親が気にしているのは結果だけでした。

  学部生時代、神戸の進学塾でアルバイトをしていたのですが、そこの塾長はテストの成績が悪かった子供に対して、いつもこう言っていました。「もっと頑張らなきゃだめじゃないか」。塾長は頑張ることを求めていたのでした。
  
  アメリカと日本のどちらが良いのかは分かりません。それぞれ一長一短だと思います。
  
  アメリカで働いていた時、ある人物のミスにより、システムが一時停止したことがありました。問題を起こした張本人が会議で、「今後問題が起らないようにするためにはこうすべきだ」と悪びれる素振りもなく、プレゼンをする姿に私は違和感を覚えたものでした。
  
  日本で働いていた時も似たようなことはあったのですが、その場合、「どうしてこの問題が起ったのか」という問いがあって、その後で「今後同じ問題を起こさないためにはこうしよう」という話の持って行き方だったと思います。
  
  話が少しそれましたが、フランス人はどのような価値観で働いたり、勉強するのでしょうか。記事によると、フランス人は頑張らずに結果を出そうとする(!)のだそうです。子供を持つ親たちも、一生懸命勉強して良い成績を収めるよりも、余り努力せず結果を出す方を好むそうです(あくまでこの記事の話)。
  
  フランスでは勉強せずに良い成績を収めると、「うちの子は勉強しなくても、成績が良い!」と親は大変喜ぶそうです。こちらでは勉強するのがかっこ悪い的な空気が時々流れるのですが、それが文化のためだったとは!まあ、フランス人でもちゃんと勉強する人は当然ながらいるので、一般化はできませんが、興味深い記事でした。
  
  皆さんもフランスに来られた時、非効率な仕組みに驚かれたり、疲れたりすることがあるかと思います。その時は、こう考えましょう。「この国は頑張らずに結果を出そうとする国なのだ」、と。
  
  仏大統領のサルコジは、「頑張って結果を出そう」という方向にフランスを変えようとしている、とその記事は書いていました。今日、寮の管理人に掃除機を借りたら壊れていたので、換えてもらおうと思ったら18時まで開いているはずの管理人室が17時半には閉まってました。サルコジには是非頑張ってもらって、「頑張って結果を出そう」とする社会に変えてもらいたいと思った夕暮れでした。
  
  でも良く考えたら、18時まで開いているはずの管理人室を17時半に閉めてるのは、頑張る以前の問題だよな。まぁ、いいか。ここフランスだし・・・

2010/10/11

ここ3週間の総集編

こんにちは。村井です。
しばらく更新ができていなかったのですが、Reimsに来てはや3週間が過ぎました。

先週で、セッション0のStarategyの授業が終わりましたが、グループワーク、プレゼン(計3回)、ビジネスゲーム、2時間のペーパーテストと3週間フルコースでした。最後のペーパーテストは、戦略のフレームワークやコアコンピタンス理論に関する説明をちりばめながら設問の問いに答える形式で、英語で2時間書き続けるテストだったため、結構骨のある内容でした。前日に戦略のフレームワークに関する単語を覚えてからテストに臨んだのが役に立ちました。評価の比重はビジネスゲームとペーパーテストが各4割ずつ、クラス貢献が2割となっています。

平日は集中科目なので忙しいのですが、週末は自分の時間を持つことができたため、9月初旬に使い始めた鉄道乗り放題のユーレイルパスの続きを使って南仏やストラスブールを旅行してきました。南仏は金曜日の夜にパリから寝台列車(lunea)でニースに移動し、更にそこからモナコまで足を延ばした後、カンヌ、マルセイユ(1泊)と戻りながらそれぞれの街を散策しました。9月初旬の氷河特急乗車の際は、予約が必要な区間全てを事前に手配して行きましたが、南仏は行きの寝台列車だけ予約して行きました。それ以外の区間は気ままに駅の窓口でTGVの予約を入れました。TGVなどの予約が必須の電車はユーレイルパスで予約できる座席数に限りがあり、乗りたい列車に必ず乗れるという保証がありませんので、時間に余裕をもってスケジューリングするか、完全にスケジュールを組んで列車の予約をしてから行く必要がありますが、今回は乗ろうと思っている列車の1本前とか1本後で予約を入れることができたので大きな問題にはなりませんでした。あと、マルセイユ⇒パリ⇒Reimsの乗り継ぎの際もパリ市内からReimsまでのTGVは予約できず、シャルルドゴール空港からTGVに乗って帰りましたね。ユーレイルパスの利用でなくてもパリ発のTGVが満席の場合は、少し面倒ですがシャルルドゴール発という選択肢もあります。シャルルドゴールからの行き先は色々あります。
なお、レイルパスが使えず当日別途切符を買う場合に関しては、例えばマルセイユ⇒パリなどの長距離だとかなり高額になるので注意が必要です。(ちなみにパリ⇒Reimsの正規運賃(2等)は30ユーロくらいです。但し、ユーレイルパスは空きがあればどの列車でも1等が利用できます。)
以下5枚の写真は上からニース、モナコ、カンヌのレッドカーペット付近、マルセイユ、ストラスブールです。


ストラスブールは日帰りでしたが、ドイツとの国境に近いため、多くの面でドイツの雰囲気を感じることができました。南仏とは全く趣が違います。日本の場合はどこに行ってもそれほど大きく変わることはありませんが、ヨーロッパでは同じ国でも地域によって大きな違いがあるので興味深いですね。


こちらに来て思うのですが、パリ以外では英語が通じないことがよくあるので、簡単なフランス語会話を学んでおくと良いですよ。私の場合は、第2外国語がフランス語だったのですが、10年以上もブランクがあったので、Reimsに来る前に3週間パリでフランス語の語学学校に通いました。もちろんビギナークラスでしたが。1週目は先生が何を言っているかほとんど分からなかったのですが、2週目以降になると簡単な日常会話は聞き取れるようになってきました。相手の言っていることが分かるようになると、一人でも安心してフランスの地方を旅行できますし、フランスでの滞在が数倍楽しくなります。(もしもの時のためにフランス語の電子辞書は必ず持ち歩いていますが・・。)

2010/10/10

戦う民主主義と表現の自由


  フランスより HAT です。最近、話題になっているのはイスラムの伝統衣装であるブルカ(写真参照)です。フランス政府はこのブルカを、「女性を従属させる象徴」として禁止する法案を成立させました(正確にはブルカではなく、「全身を覆う衣装」と法律では定義されている)。

  これについて、フランスの違憲審査機関である憲法会議は、「おおむね憲法違反にあたらない」という見解を示し、来年から公共の場所(学校、公道等)でブルカを着用すると罰金を科せられることになりました(ブルカ着用を強要させると禁固刑もあり)。

  皆さんの中にはこう思う方がいるかもしれません。「あれ?フランスは民主国家でしょ?信教の自由と表現の自由は保障されているはずじゃないの?HAT さん、言いたいことを言いまくるあなたがそんな国にいて大丈夫?」

  日本では信教の自由と表現の自由が憲法で保障されているため、ブルカ禁止法案を制定することはできません。フランスも日本と同じ民主国家なのに、なぜ特定の衣装を禁止させることができるのしょうか。

  今回のブルカ禁止法案の背景には、「戦う民主主義」という概念があります。戦う民主主義を一言で表すと、「自由の敵に自由を与える必要はない」ということです。ブルカは女性を従属させるために、男性が強要させている衣装とフランスでは考えられており(実際にはそうでない場合ももちろんある)、「ブルカ=自由の敵」であると判断された訳です。

  戦う民主主義の概念からすると、ブルカを着たり、強要させる者は自由の敵であり、彼らに自由を与える必要はなく、法律によって取り締まるべきということになったのです(ブルカ着用者は中に何を隠し持っているか分からず、テロリストに都合が良い服装だから禁止されたとする説も一部にはあり)。

  戦う民主主義は、元々ドイツで生まれました。ドイツでは、ヒトラーやナチスを肯定すると刑法によって裁かれます。ヒトラーやナチスは「自由の敵」であり、彼らを肯定する者に自由を与える必要はなく、法律によって罰する必要があると考えられたのです。フランスでも、ホロコーストを否定すると刑法で罰せられます。この様な歴史的背景から、欧州では戦う民主主義に基づいて法律を制定している国が多くあります。

  戦う民主主義については、様々な議論があります。一つ例を挙げると、ホロコーストでの犠牲者数について自由な検証ができないというものがあります。戦後、ドイツ軍が資料を残さなかったこともあり、ホロコーストの犠牲者数について複数の説があります。ある人が調査を行い、「犠牲者数はもっと少なかったはず」という説を仮に唱えると、「ホロコースト否定論者」としてドイツやフランスで罰せられる可能性があるのです。このような状況から、歴史学者によっては自由な議論を求めて、アメリカに移った人もいます。

  私も欧州に来るまで、「戦う民主主義」について中々理解ができませんでした。表現の自由を多少犠牲にしてでも、別の自由(とされるもの)を守ることが正しいとされる社会に初めて住んで、戦う民主主義が少しずつ分かってきました。「戦う民主主義」と「表現の自由」、この相反する考えについて皆さんはどのようにお考えでしょうか。一つ言えることは、日本は世界的に見ても、表現の自由が固く保障されている社会ということでしょう。

2010/10/03

Tuckの建物たち

すでに晩秋のハノーバーから、たまには写真をアップします。

タックの看板


タックの正面玄関 結構かっこいいです。重々しく、重いドアをあけると、重厚な感じの空間が続きます。
正面玄関の礎石には1900年と創立年月日が刻まれています。今週は、タックリユニオンといって、卒業後5,10年目のOBがタックまで集まってくるイヴェントがひらかれてますが、たくさんのOBがこの玄関で写真をとっていました。


これはタックの図書館。ガラス張りのところに閲覧席が並んでます。二階はすいているのでよく空き時間に利用します。2階は個別ブースになっていて、私のお気に入りはブースの後方にソファが置いてある席で、ルームメイトはもこのスペシャルシートといってます。昼間は日差しが適度に入り睡魔を誘う席でもあります。


これはダートマス大学のシンボル?の教会兼時計台 夜11時ぐらいまでリンゴンなってます。

これが名物??のダートマスグリーン 上記の教会の前にどかんとひろがってます すでに晩秋のハノーバーですが、暖かい日にはここで日向ぼっこをしているひとがたくさんいます。
とまあ、学校の建物の感じはこのようなかんじでとてもきれいです。ウオートンの建物と比べるとだいぶ新しいですが、いかにも東部の建物といった感じで私は割りと好きです。次回はほかの事をアップします。